リハビリテーション部OT紹介

当院の作業療法の強み

私たち作業療法士が普段から心がけている4カ条

  • ○目線を合わして会話する
  • ○「してあげる」のではなく、一緒に支援する気持ちで
  • ○笑顔で楽しく
  • ○関わる時間を大切に過ごす

その1脳卒中

「その人らしい」生活の獲得に向け、早期より機能練習、生活動作の練習を行います

脳卒中にて運動麻痺を呈した患者さんに対し、早期より上肢機能練習や日常生活動作への介入を開始します。脳画像や実際の臨床症状を評価し、一人一人の状態に合わせ治療方法を検討しています。

急性期の治療から回復期に移行すると、「その人らしい」生活の獲得に向け上肢機能練習を中心に支援・介入していきます。

当院では、随意運動介助型電気刺激(IVES)や運動観察治療(AOT)、ミラーセラピー、課題指向型の練習を行いエビデンスレベルの高い治療を行っています。同時に日常生活動作の獲得に向け、更衣やトイレ動作などのセルフケア、家事動作では調理練習等も積極的に支援、介入しています。

その2認知症

生活リズムを整え、活動と休息のバランスと環境作りを行います。

認知症の症状には中核症状とBPSD(周辺症状)があります。BPSDには幻覚、妄想、抑うつ、徘徊、興奮などの行動異常があり、周囲との関わりや生活環境などの条件が相まって生じます。周辺症状の治療には薬物療法の他に環境への介入や心理療法的アプローチがいわれています。 当院では高齢の患者さんが多く入院されており、入院や手術により生活リズムや環境が変わることでBPSDが出現することがあります。そういった患者さんに対し、早期より介入し、BPSDの原因を紐解きます。専任OTを配置し、認知症ケアに対する介入を行っています。モーニングケア、ランチケア、イブニングケアでは、更衣動作や食事動作場面の評価や介入を行い、他部署との連携を図っています。また、ラジオ体操、嚥下体操、集団での作業活動など、日常生活の中に楽しむ環境作りも行うことで、認知症状の維持・改善に努めています。

その3シーティング・ポジショニング

床ずれ、姿勢に対し評価・介入を行い、動きやすい姿勢作りを目指します。

骨折の術後や脳卒中の受傷直後は、安静臥床によりベッド上で同じ姿勢が続きます。また、急性期では低栄養の方も多く、床ずれを起こすリスクがあります。生活環境を評価した上で、ベッド上や車椅子での身体機能、姿勢を評価し、快適で安楽に過ごせるよう環境調整を含め介入します。用具としては、クッションや除圧マット、バスマット等をその方に合わせて作成し、他部署と連携が行えるよう写真を活用し申し送りを行っています。

患者さんがより良い生活が送れる事、また離床後の動きも考慮し、身体機能面の変化を読み取ることもシーティングにとっては必要不可欠です。 OTは姿勢だけでなく、それを取り巻く環境調整も同時に介入していきます。

その4整形外科

患者さんとセラピストが同じ生活目標を共有し、作業を通して実践していきます。

当院は手の外科専門のDr、OTが在籍し、定期的な勉強会や治療の為の密な連携を図っています。手術直後からOTが介入することで自主練習や日常生活動作の指導も同時に行っています。

主な疾患は、橈骨遠位端骨折・手根管症候群・ばね指・腱損傷・切断指であり、主治医と連携を取りながら機能面の評価を行い、スプリントの作成も行っています。

入院患者様では、人工関節後の脱臼に対する日常生活動作指導としてソックスエイドなどの自助具作成や福祉用具の調整を行います。特にOTでは患者様に対し、ニーズや病前生活を聞き取ることを大切にしています。目標とする生活の獲得に向け、治療方法の立案や退院支援が円滑に進むよう他部署との情報交換もカンファレンスを通して日々行っています。

その5ハンドセラピー

手の外科
手を通じて人を知る
短時間で必要な評価・情報を収集する力 手の問題と生活の問題を紐づけする力を養う。

月2回 手の外科専門医を交えた勉強会開催
年1回 手の外科の専門の大学講師の講義開催

ハンドセラピーに求められること
  • 20分で結果を出すスキル
  • 医師との密な連携

必要な意見交換を行い、患者様の手・生活での困りごとを解決するための提案ができる。
そのためには解剖学的・運動学的知識、技術は必須!!